頭皮のアトピーとは?
アトピー性皮膚炎は、アレルギー反応によって引き起こされる皮膚の炎症です。全身に症状が現れることがありますが、特に頭皮に症状が出ると、見た目や不快感で悩まされる方も少なくありません。この記事では、なぜ頭皮にアトピーの症状が現れるのか、その理由から効果的な対処法まで詳しく解説していきます。
頭皮にアトピーができる理由とは?

頭皮にアトピーができる主な原因は、外部からの刺激と、体質による内部からの過剰な反応の2つに分けられます。
外部に原因があるアトピーを外因性アトピーといい、内部に原因があるアトピーを内因性アトピーとして区別されています。アトピー性皮膚炎全体の8割は外因性として、残りの2割は内因性が割合としていると言われています。
外因性アトピーとは?
外部からの刺激が慢性的に加わることでアレルギー反応を引き起こすものを外因性アトピーと呼びます。頭皮の場合、特定のシャンプーやリンスの成分、ヘアカラー、ダニ、花粉などがアレルゲンとなり得ます。これらの刺激が頭皮に繰り返し触れることで、アレルギー反応が起こり、痒みや湿疹といった症状が現れます。
内因性アトピーとは?
一方、外部からの刺激がそれほど強くなくても、体質や内部の状態が悪いことで過剰に反応してしまうものを内因性アトピーと呼びます。これは、遺伝的な要因や皮膚のバリア機能の低下、ストレス、腸内環境の乱れなどが関係していると考えられています。体質的にアレルギー反応を起こしやすい方が、内側の要因によってアトピーの症状が出やすくなることがあります。
ここまでがアトピーについての種類や反応するアレルゲンについての話です。それでは、頭にかゆみが出る原因も一緒に整理をしていきましょう。
頭皮で痒みが起こる原因は?

アトピーはアレルゲンへの反応で起こりますが、頭皮の痒みはアレルギー反応以外でも起こることがあります。
乾燥で頭が痒くなる
頭皮が乾燥で痒くなり原因は段階的に痒みを感じるようになります。頭皮が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下します。バリア機能が弱まることで、外部からの刺激(摩擦、紫外線、化学物質など)を受けやすくなり、かゆみが発生しやすくなります。また、乾燥することで角質層が剥がれ落ちやすくなり、その時に出るフケが頭皮をさらに刺激して痒みを感じやすくします。頭皮の乾燥によるドライスキンは、神経が表皮近くまで伸びてきて、少しの刺激でも痒みを感じようにもなってしまいます。また、乾燥するまでの過程で、熱い熱のシャワー、過度な洗髪など複合的な刺激で痒みの悪循環に陥ってしまいます。
頭皮の乾燥→外部刺激に脆弱、フケの刺激、神経過敏→外部刺激に過敏
刺激が入って頭が痒くなる
汗が原因の汗疹(あせも)や、稀にアタマジラミといった寄生虫が原因で強い痒みが生じることもあります。特定の物質に触れることで起こる接触皮膚炎や、皮脂の過剰分泌が原因の脂漏性皮膚炎も痒みを伴います。
神経過敏で頭が痒くなる
ストレス、寝不足、疲労なども頭皮のかゆみを悪化させる要因となります。この場合は、神経の緊張などでかゆみ過敏になってしまい、刺激に対して過剰に反応してかゆみを感じてしまうことがあります。
炎症で頭が痒くなる
頭の痒みは炎症長引くことでも強まってしまいます。この頭の炎症は、強い刺激で皮膚が炎症を起こしてしまう場合もあれば、かゆみを感じてかいて炎症が起きるなどあります。炎症や乾燥が進むと痒みを感じる神経がな帯びて、かゆみを感じてかき壊す悪循環に陥りやすいです。かく行為はヒスタミンの分泌を誘発するので更なる悪循環を引き起こしてしまいます。
炎症→かゆみ→神経が伸びる→かゆみ過敏→かき壊し→ヒスタミン分泌→痒み過敏
アトピーとアトピー以外の痒みの比較

頭皮の痒みはアトピー性皮膚炎だけが原因ではありません。ここでは、アトピーと、それ以外の頭皮の痒みを引き起こす主な症状について比較してみましょう。ご自身の症状がどれに当てはまるかを知ることで、適切な対処法を見つける手助けになります。
頭皮の痒みへの対処法

頭のアトピーは、アトピーそのものによる痒みと痒みを感じて炎症を起こしてしまう問題の2つがあります。アトピー性皮膚炎自体は、薬やスキンケアを中心とした標準治療をまずは行なって対処しましょう。それでいて、基本的な治療で軽減し切らない問題は、アレルギー以外による問題の可能性があります。その場合は、外部刺激に対する問題と内部の問題の分けて対応すると感じているかゆみにも対応できると思います。
外部からの対策
初めに頭皮の状態を良くするためのケアです。皮膚科を受診し、ステロイド外用薬や非ステロイド性抗炎症薬など、医師の指示に従って適切な治療薬を使用し、炎症を抑えることが必要です。
次に、原因を減らす・外部刺激を減らすことが重要です。炎症を薬で抑えたとしても、炎症が起きた原因が取り除けていないことにはかゆみや炎症を繰り返してしまいます。原因を特定するには、パッチテストなどでアレルゲンを行い、可能な限り接触を避けます。シャンプーやリンス、整髪料は、アレルギーテスト済みや敏感肌用のものを選び、頭皮に優しい洗い方を心がけましょう。熱すぎるお湯や強い摩擦を避け、指の腹で優しく洗うことが大切です。また、日差しが強い日は帽子をかぶるなど、頭皮への紫外線による影響を減らす対策も有効です。
スキンケアで保湿する、刺激を減らす、炎症を鎮める
体の中からできる対策
頭皮の内側の問題を解消してきます。乾燥した理由が血流の悪さであれば、頭皮マッサージや適度な運動を行い、血流を良くします。そして、頭皮用の保湿剤やオイルを使用し、保湿して乾燥対策を行いましょう。シャンプー後は速やかに頭皮を乾かし、保湿ケアを忘れずに行うことも大切です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、ストレスの軽減といった生活習慣の見直しも、体の内側から頭皮の状態を整える上で非常に重要です。
乾燥以外には神経の感覚過敏への対応も必要になります。規則正しい生活によって自律神経を整えることも良いです。そのほか、眼精疲労や食いしばりなども頭皮を固くしてしまい、神経に負担をかけてしまいます。カッサなどでの頭皮のマッサージのほか、眼精疲労に対するアイケアも頭のかゆみには有効です。
まとめ
頭皮の痒みや湿疹は、アトピー性皮膚炎によるものだけでなく、乾燥、脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎など、様々な原因で起こり得ます。重要なのは、ご自身の頭皮の状態や症状の原因を正しく理解し、それに応じた適切な対処を行うことです。外部からの刺激を避ける工夫に加え、日々の正しいヘアケア、そして体の内側からのアプローチ(生活習慣の改善など)が、頭皮の健康を取り戻す鍵となります。もし、症状が長引いたり悪化したりする場合は、自己判断せずに必ず皮膚科を受診し、専門医の診断と指導のもとで治療を進めるようにしましょう。早期の適切なケアが、頭皮の痒みから解放され、快適な生活を送るための第一歩となります。
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