体にかかる負担を整理する 症状が起きる理由を探る
季節の影響(気温・湿度・気圧・アレルゲン)
季節の変わり目に調子が悪くなる。そんな方は、季節の要因を強く受けています。もし、そのような場合は、気温・湿度・気圧・アレルゲンの影響かもしれません。そして、もう1つ、季節の変わり目に調子を崩すのは、前の季節の養生ができていなかったケースです。例えば、冬から春の変わり目では、緊張した状態が緩みます。気を張って押さえ込んでいた症状が、暖かく緩やかな気候によって表に出てしまうこともあります。このようにして、私たちは気候や季節の変化によって体調が変わります。緊張して症状が出やすい方は、春から夏の穏やかな気候の時に調子を取り戻すこともあります。このような変化の中でうまく適応できれば、症状を起こさずに過ごすことができます。
習慣や環境の影響(家・職場・人的要因・ストレッサー)
気候のような周期的な流れ以外に、仕事や学業などもう少し短い周期の流れもあります。休日と平日など週間によって起きる流れです。この時に症状が出やすい方は、仕事などにおける負担や疲労の蓄積のことが多いです。体のサインは、痒みや湿疹以外にも緊張や動きにくさなど様々表しています。この変化やサインに早めに気づくことができれば、症状が起きる前に対応できます。
体調や体質の影響(年齢・食事・睡眠・排泄など)
最後に、上記2つの流れ以外にも疲労や生理周期などのように、個人の体調によっても症状は起こります。早い年齢では、発育の具合に影響を受けます。食べているものの影響や睡眠の質などより個人に寄った要素となっていきます。
これらの外部環境から大きくみていくことで、私たちの体に及ぼす負担や影響を把握することができます。そうすることで、治る体を邪魔している要因が見えてきます。
季節の問題と個人の問題を区別する 症状の変化を捉える
周期的な症状があるか
- 症状に季節性があるか
- 休みの日と平日とでの変化
もし、周期的な症状があれば、その期間に問題があります。1年の中での季節性があれば、気温・湿度・気圧・アレルゲンを振り返ります。また、短い周期で、週間単位であれば、休みと仕事の違いを見つけていきます。気になることがあれば、1つずつ変えて変化を見ていきます。そうすることで、その要素がどのくらい影響していたのかがわかります。
発育発達の変化で起こる
周期だけでなく、発育発達の流れの中でも体には負担や症状が起こります。例えば成長が未発達な肘や膝は、成長期を過ぎて成熟していくと負担は自然と減っていきます。子供のアトピーが自然に良くなったケースの1つです。反対に、初潮とともに症状が悪化したり不安定になる方もおられます。これは貧血やホルモンバランスの影響を受けています。確認するためには、同じ年代と比較することで違いを見出すことができます。
いつもの痒みを特定するには
もし、1日の中でいつも決まったタイミングで症状が出る場合は、その原因を特定できるかもしれません。熱いとかゆい場合は、温めると痒くなる。汗を書いて痒ければ、運動、入浴などでも等しく痒みが出ます。このようにして負担になる刺激や要素が特定できた時、再現性を持って確認ができます。
ここまでで、自分自身を取り巻く環境や体に及ぼす負担を観察していきました。次からは、どのようにして介入していくかを解説いたします。
症状の波を把握する 季節の波・個人の波
季節の波から外れる変化
体のケアをするときは、症状の程度から見ていきます。まずは、気候の影響を受けている問題を取り除きます。または、緊急性のある症状を取り除きます。急性の問題は、寒さや暑さ、気圧の変化などで表面的に起きている問題です。それを解消することで、より個人が抱えている問題が浮き彫りになります。緊急性があるときは、選択肢は限られています。傷が治らない、滲出液が止まらない、薬が効かないなどの場合は、直ちに負担を減らして、消耗している体力の下げ止まりをします。そうすることで、治る体になっていきます。
もし、季節の問題とは違った変化が出ている場合は、個人の問題の方が強いケースです。その場合は、先に個人に起きている問題を解消していきます。その選択は、寒気れば、寒さによる症状が出やすいなどトレンドに即した反応をしているかどうかで見極められます。
症状が寛解する変化
体が良くなる時にも周期的な波はあります。それが炎症反応が治ってくることで見られる経過です。この炎症が治る経過が見られた時には、積極的に治療を進めていきます。そうすることで体はより良く回復していきます。
体が良くなる兆候 炎症の変化と経過
- 皮膚の落屑 : 急な症状の変化
- 傷が塞がる・減る : 組織の修復
- ザラザラ・ぼこぼこ : 組織の回復
- 色素が薄くなる : 代謝の正常化
- かっさの赤みの消失 : 炎症の沈静化
体が良くなる兆候として、炎症反応の変化が起こります。炎症が沈静化する経過によって、体の回復具合を把握することができます。最終的には、炎症反応を起こさずとも、体の状態を維持できるようになっていきます。
構造と機能からアプローチする 構造が機能を正しく働かせる
位置や形を整える
- 筋肉の硬さをとる : 硬いと痒い
- 神経の絞扼を解消 : 感覚過敏
- 骨格を整える : 歪んで固まる
体という器を整えることで、正常な機能を果たすことができます。筋肉や内臓の位置や形を整えることで、無理なく負担なく過ごすことができます。そうすることで、直す方にエネルギーを使うことができ、自然と治癒していきます。
緊張と反応を正常化
- 頭を軽くする : 火照りや赤みの解消
- 鬱血を解消 : 滞ると炎症
- 内臓の鬱血を解消 : エネルギーの温存
体が治癒するためには、限られたエネルギーの無駄遣いを止める必要があります。炎症を鎮静化させることもその1つです。必要以上に起きている炎症反応を抑えることで、免疫などの働きに注ぐことができます。
治りにくい人の特徴 エネルギーを浪費している
どんなにケアをしても変化しにくい場合があります。それは、エネルギーを他の活動に消耗しているケースです。直す修復する方に使うべき栄養素やエネルギーを活動する方に使ってしまっています。その結果、治癒が遅くなり、なかなか変化しにくい体になっていきます。まずは、負担を減らして、必要最小限の活動にしていきましょう。そうすることで、優先的に傷の修復や異物の排泄ができるようになります。
やり方よりもどこからケアするか 影響力のあることから対処する
生命を維持するために必要なエネルギーを基礎代謝と呼んでいます。このエネルギーを基本として私たちは活動しています。仮に、脳や筋肉などの活動が増えることで限られたエネルギーは、そちらに使われてしまいます。体の中で免疫は機能が低下やすいです。ですので、まずは、この基礎代謝にまつわる部分でおかしい箇所が見つかれば、その部分からアプローチすると治りやすい体になります。この土台の治療をした上で、手足や湿疹が起きている部位へ直接アプローチをすることで、変化しやすくもなります。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
今回は概要的な内容でしたが、とても大切なことです。
症状や病名に対する方法よりも、このような治る体に整える目的意識を持って治療に取り組むことで、見た目の症状に惑わされずに対応できます。ぜひ、現在治療を受けている方も、これからの方もご参考いただければ幸いです。
お電話ありがとうございます、
川崎市多摩区のアトピー専門整体「英気治療院」でございます。