口角炎は、腸内環境を整えるのが有効なことが多いです。刺激を加えないことで色素沈着もよくなってきます。そんな対処法と再発予防も含めて解説させていただきます。
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口角炎とは
口角びらん。が炎症や傷などのため、皮膚や肉が破れ、くずれるのこと
口角炎の原因(病因)
細菌(カンジダ)などの感染
機械的刺激
ビタミンB群の欠乏
口腔乾燥症
(薬剤性、シェーグレン症候群、老化、放射線治療など)
口角炎ができる理由
偏った食事(糖質過多)で消耗
腸内細菌のバランスの崩れ
過緊張で呼吸が浅い
一般的な治療法
抗菌薬、抗真菌薬の外用
ビタミンの内服
再発予防ケア
善玉菌の摂取
ビタミンサプリの摂取
口腔マッサージ
断食(ファスティング)
色素沈着改善には
刺激を加えない
潤いを保つ
美白剤の使用
1,口角炎と色素沈着
口角炎とは、口の外側が切れてしまうものが、いわゆる口角炎と認識されています。
この口角炎を教科書で見ると、同義語で口角びらんと言います。
びらんとは、ただれることを言います。ただれるのは、肉が炎症や傷などのため、皮膚や肉が破れ、くずれるのこと言います。
このようなことから、口角炎は、口角に傷や炎症が起きている症状ということができます。
では、この口角炎には、炎症以外にどんな症状が起こりやすいのでしょうか。細かい部分につて深掘りしてきます。
2,口角炎で見られる症状
口角炎でみられる症状は、「口角炎の症状としては、両側、時に片側の口角部に発赤、びらん、亀裂、痂皮を認める。疼痛が強い場合、摂食障害が生じることがる。」とされています。
ここで気になるのは、なぜ口角が切れてしまうのか?ということです。
どんな時や状態に口の横が裂けるような痛みを感じますか?
思い当たることが、口角炎を起こす要素の1つです。
多く該当するものが「唇の乾燥」です。
乾燥することで、唇が硬くなり裂けることと同じように、口角も乾燥することで裂けてしまうと考える方が多いです。
しかし、実際には、皮膚の乾燥以外にも意外な原因があります。
そんな原因をお伝えいたします。
3,口角炎の原因(病因)
- 細菌(カンジダ)などの感染
- 機械的刺激
- ビタミンB群の欠乏
- 口腔乾燥症(薬剤性、シェーグレン症候群、老化、放射線治療など)
細菌(カンジダ)などの感染
意外と思えるのが、細菌感染です。乾燥していない時期でも皮膚がもろくなり、裂けやすい状態と考えられます。また、粘膜が薄いことは、栄養素の不足や免疫力の低下にもつながります。
機械的刺激
機械的刺激は、口を開けることによる皮膚の引きつりです。
しかし、普段は何も問題なく開けているけども、なぜ、裂けるの?と思いますよね。皮膚が引きつるのは、乾燥以外にも、筋肉のコリが起こる場合でも見られます。唇周りには、口輪筋という筋肉があります。ちょうど酸っぱいものを食べた時にするような唇の動きです。ストローを吸ったり、口笛を吹く時の栗をすぼむ時に使う筋肉です。この筋肉が硬いと、皮膚の引きつりが起こり、裂けやすくなります。
ビタミンB群の不足
ビタミンB群は粘膜の代謝と関連があります。
ビタミンB群が不足することで、口角炎だけでなく、口内炎にもなりやすいです。ビタミンB群不足の場合は、体全体の粘膜症状も見られやすいです。目鼻口や陰部にも同じようにかさつきや乾燥を感じる場合は、栄養不足を疑います。
また、基礎疾患があれば、粘膜の代謝が悪い、細胞そのものへの影響を受けて、乾燥症状から裂けやすいこともあります。
それでは、これらの原因がなぜ起きるかの理由について、考察していきます。
4,口角炎ができる理由
基礎疾患を除く場合は、栄養素の不足、皮膚の引きつり、乾燥症状、細菌感染が起きる理由を突き止め、その対策を講じることで対処することができます。
結論から言うと、下記の内容が該当します。
- 偏った食事(糖質過多)で消耗
- 腸内細菌のバランスの崩れ
- 過緊張で呼吸が浅い
偏った食事(糖質過多)で消耗
偏った食事で、特に糖質を取り過ぎてしまうと、糖質の代謝にビタミンB群を消費してしまうのです。
その結果、徐々に粘膜症状が出やすくなります。また、糖質は、噛むことが少ないものが多いので、顎を使うことも少なく、唾液の分泌も少なくなってしまい、口の乾燥も起こしやすいです。
腸内細菌のバランスの崩れ
また、食事の偏り以外では、腸内細菌のアンバランスでビタミンB群を作れないこともあります。
ビタミンB群は、必要量を摂取する場合に食事だけではなかなか十分に補充することが難しいです。ですので、体に必要な分は腸内細菌が作ってくれている分で賄っています。しかし、その腸内細菌のバランスが崩れることで、ビタミンB群を必要な分だけ補給できないので、乾燥や粘膜症状が起こりやすくなります。
さらに、腸内にカンジダ菌が多い場合には、体のいたるところで真菌症状が起こりやすくなります。カンジダ菌は糖を栄養にしています。そのため、腸内にいるカンジダ菌が作用して甘いものなどを欲するようにもなります。
過緊張で呼吸が浅い
口周りの乾燥は、口呼吸が多いことでも起こります。
過緊張になると、どうしても呼吸が浅くなります。酸素を吸おうと口呼吸になりやすいです。また、口が開きぱなしだと口周りの筋肉の動きが悪くなりやすいです。
このような習慣的な要素が積み重なって粘膜症状や皮膚への負担を引き起こして口角炎に至ると考えられます。
それでは、このような状況を打開するには、どうすればいいでしょうか?
まずは、一般的な治療方針について見ていきましょう。
5,口角炎の一般的な治療法
一派的には、細菌や真菌感染症が見られる場合には、抗菌薬、抗真菌薬の概要が用いられます。
また、ビタミン欠乏の場合は、ビタミンB2、B6、B12などの内服
このようなことが一般的な方法とされています。
しかし、考察で記載したように、栄養素が足りない理由への対処をしないと、口角炎を繰り返してしまします。
6,口角炎にオススメの再発予防ケア
一般的な治療は原則優先にされると良いです。その理由は、菌の感染症であれば、外用薬が有効です。また、栄養素の補給はサプリなど内服する方が、切れて修復しにくい状況を打破できるからです。
さらに一歩踏み込んで、再発予防や早期回復には、下記のケアをされると良いです。
- 善玉菌の摂取
- ビタミンサプリの摂取
- 口腔マッサージ
- 断食(ファスティング)
善玉菌の摂取
善玉菌を摂取することで、腸内環境がよくなります。大切なのは、腸内環境がよくなった変化をしっかりと観察できることです。腸内環境が悪い場合には、ガスが出やすい、お腹が張りやすい、お通じの出が悪いなどあります。善玉菌を摂取してこれらが変化すれば、自分自身にあう菌を取り込めたと判断できます。
ビタミンサプリの摂取
サプリメントについても同じことが言えます。しかし、ただ摂取すればいいというわけではありません。栄養素の必要量には個人差があります。また、ビタミンB群はストレスがかかっても消耗します。ですので、必要十分に補うことができたら、不足することで起きる症状の変化が起こります。
例えばB1であれば、糖質代謝、エネルギー生成、神経伝達などの役割があります。不足することで、集中力の低下、短期記憶障害など起こると言われています。このようなことが減れば、必要なだけ十分賄うことができたと判断できます。もちろん、その時には、口角炎の症状もよくなっていきます。
口腔マッサージ
栄養素の補給以外には、避けにくい皮膚にすることです。口周りを動かす、やわらくすることも有効です。変顔、口のマッサージなどが直接的ですが、うがいやよく噛んで食事するなども同じように口周りの皮膚を柔らかくします。特に冬では、風邪の予防として、うがいをしっかりすることでも同じように乾燥を防ぐことができます。
断食(ファスティング)の有効性
カンジダ菌などが多い場合は、抗真菌薬の外用だけでなく、腸内環境の改善も必要になるケースもあります。しかし、内服で急にカンジダ菌を除菌しようとすると、ダイオフといって、カンジダ菌が抱える毒素が蔓延してしまい虚脱症状になることもあります。安全に菌を除去するには、カンジダ菌の栄養供給を断つことも有効です。それが断食です。
7,口角炎の色素沈着改善には
色素沈着は、本来は自然と治るものです。しかし、いつまでも黒ずんでいる場合は、刺激を加えて色素沈着を作り続けている場合もあります。
そんな時はこんなことを見直していくと良いです。
潤いを保つ
脇や鼠蹊部は摩擦が加わりやすいです。皮膚という組織は、その部分に色素を作らないために、下着を意識する方もいるぐらいとてもデリケートな組織なのです。
唇であっても皮膚と同じように、刺激が加わりやすい組織です。なので、摩擦や唾液などの刺激から守るために、潤いを与えておくことで色素がつきにくくなります。
オススメのケア
オススメなのがワセリンをベースにしたリップクリームです。
医薬部外品ですと抗炎症の成分があり、長期使用することでペロペロと皮がむけることがありますので、シンプルな化粧品と記載があるものを選ぶと良いです。
色素はメラニンの体積で起きています。なので、メラニン産生抑制、メラニンの還元、代謝促進などでその部分のメラニンを減らすことでより早く色素沈着を改善できます。サプリメントやスキンケアと並行して取り組まれると良いです。
8,この記事のまとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
皮膚の乾燥以外にも口角炎になる原因は多くあります。
再発予防まで意識して取り組むことで、色素沈着の改善にもなりますので、是非参考にしていただければ幸いです。
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