炎症でない体の湿疹や痒み

薬を塗っても効き目がない湿疹

主訴と経過

20年来のアトピーで悩んでいる

ひどい時にはステロイドを使っている。
一時期脱ステロイドなどしていたが、痒みは消えることはない。
辛さを感じるときは、風呂上がりに胴体以外の首や腕が乾燥してかゆい
寝ている時に腕や内ももをかいてしまう

身体所見

腕の筋肉に強張りがある
傷が神経や筋肉の形に沿ってできている
pHを測ってみると6以下なので炎症以外が疑わしい
水分量は胴体以外ほぼ1桁なので、保湿は必須

セルフケアでは 

<筋肉を緩める> 
骨磨き(しごく、磨く、剝がす)
腕をさする
ゴムのバンテージを巻きつけて動かす
<骨盤のケア> 
お尻のケア
<保湿> 
ワセリン以外のクリーム系などで浴室で保湿。

チェック項目

 足の組みやすさの左右差がない
腕の骨まで触れる
赤みが引く

変化の兆しは

寝ている時の搔き壊しが減る
傷が減る

この記事のまとめ

この症例では、見た目はアトピーのような症状を呈していますが、実態は炎症以外の痒みによる搔き壊しが起きています。赤い、痒いだけではアトピーと判断できません。赤くてもなぞって見ると白くなる、時間帯のよって色合いが変化する場合は、炎症以外の痒みを疑います。その目安にpHの変化があります。持続する炎症の場合はpHが高くなる傾向があります。傷などの一過性の炎症であればさほど高くはありません。水分量やキメを観察することで、なぜ痒みが起きたのかが明確になります。今回は搔き壊しによる、傷や乾燥、肌の構造の崩れ、筋肉の強張りによる鬱血などが痒みを引き起こしていました。一番影響のある乾燥と、掻き壊す原因である強張りから対応しております。このようにして、状態を整理することで、今何から対処すれば良いかが明確になります。今回は、このような症例でした。

川崎市多摩区のアトピー専門整体「英気治療院」