この記事のあらすじ
【3行結論】
・汗をかいた時や入浴時に目の周りが痒くなる背景には、体の中に熱がこもっているサインが隠れていることがあります。
・肩甲骨の間の硬さや呼吸の浅さは、皮膚の症状と地続きでつながっていると感じています。
・耳の温度や脈のリズムなど、ご自身の身体で確かめられる指標を持つことで、日々の熱の抜き加減を整えていくことができます。
夏の湿度が高い時期にもかかわらず、肌がカサついたり、汗と一緒に痒みが出てくる方がいらっしゃいます。今回の症例では、目の周り・肩甲骨・腰にかけての痒みが出ている方に対して、熱こもりと呼吸の浅さを軸に施術を組み立てました。皮膚に出ているサインを、皮膚だけで追わない視点をお伝えできたらと思っています。
【読み終わるころに分かること】
・湿度が高いのに肌が乾く現象を、どう解釈しているか
・耳の温度をどう使って体の状態を確かめるか
・肩甲骨の間の硬さと呼吸の浅さがどうつながっているか
・気候の急変時に体が受ける負担のとらえ方
【こんな方に向けて書いています】
夏場の汗で痒みが増す方、湿度があっても肌の乾燥やカサつきを感じる方に、ご自身の体の状態を読み解く手がかりとしてお読みいただけたらと思っています。
現在の状態 はじめに、この方が今どのようなお身体の状態でいらしたのか、お話を伺いながら確認していったところを整理します。
汗をかくと目の周りが痒くなる
この方は、汗をかいた時や入浴時に、目の周りが痒くなるというお悩みを抱えていらっしゃいました。目の周りは皮膚が薄く、汗の刺激や熱の影響を受けやすい場所です。ご本人の中でも、汗と痒みの関係は感覚として結びついていらっしゃるようでした。同じように、湿度や気温が上がる時期になると症状が出やすい方は少なくないと感じています。
こうした皮膚の症状と並行して、体の別の場所でも痒みが出ていました。
肩甲骨から腰まで広がる痒み
目の周りに加えて、肩甲骨や背中の真ん中、そして腰まで痒みが広がっていました。この帯状の分布は、私の中で「深いところに熱や停滞が残っているサインではないか」と受け取っています(1)。表面だけを冷やしても届かない場所に、何か蓄積があるように感じました。ですので、以前も超音波を使って腰まわりを整えた経緯があります。
一方で、今回はいつもと違うところもありました。
今回は首の後ろがマシだった
いつもは首の後ろに強めのプツプツが出ることが多いこの方ですが、今回はそこまで強く出ていない状態でした。ちょっとプツプツはあるものの、いつもと比べればマシです。頬もほんのり赤みがあるくらいで、ひどい炎症は出ていませんでした。ただ、耳を触った時の温度感や手の甲側の反応から、表面に出きっていないだけで体の中にはこもっているものがあるように感じました。
こうした観察を踏まえて、私が体の中で何が起きていると見立てたかをお話しします。
施術者の見立て 現在の状態から、体の中でどんなことが起きているか、私なりの見立てをお伝えします。
湿度があるのに乾燥する違和感
今の季節はこれだけ湿度があるにもかかわらず、肌がカサつくというのは、私の感覚では少しちぐはぐな状態です(2)。湿度が高い環境では、通常であれば皮膚の表面はしっとりしやすいはずです。それがカサついている、乾燥していると感じるのは、体の内側に熱がこもって、その熱が皮膚から水分を蒸散させているのではないかと考えています。ですので、外側から保湿するだけでは追いつかない場面が出てきます。
この熱こもりを、ご自身で確かめる方法があります。
耳の温度で分かるのぼせのサイン
体に熱がこもっているかどうかを確かめる指標として、耳の温度を使うことができます(3)。涼しい場所にいて、手の甲側で耳を触ってみて、冷たくなかったらそれはのぼせのサインだと私は受け取っています。今回もこの方の耳を触ってみたところ、思った以上に温かい状態でした。のぼせて火照ってくると、目・耳・鼻・口といった粘膜の場所から熱が逃げて、そこが乾いていきます。眼鏡が曇ると見えづらいのと同じで、粘膜が薄いと目が疲れやすくなるんです(4)。
さらに、目の疲れには意外な原因もあります。
曇りの日ほど目が疲れる理由
意外と、曇っている日って目が疲れるんです。理由は紫外線ですね(5)。曇っていると眩しくない分、みんな油断してしまうのですが、雲を突き抜けて紫外線は届いています。眩しいと本能的に目を守るのですが、曇っていると守らないので、思った以上に目が紫外線を浴びてしまう。今回のこの方も、動画をよくご覧になるということでしたので、目そのものの疲労も背景にあると感じました。
こうした見立てのもとに、実際にどのような施術を進めていったかをお話しします。
施術内容と経過 見立てを踏まえて、この日の施術で私が意識したことと、そのプロセスをお伝えします。
肩と目の緊張を針で緩め
まずは仰向けでチェックした後、うつぶせになっていただき、背面から入っていきました。肩のあたりに硬さがあったので、そこにだけ針をさせていただきました。単純に筋肉を動かすだけでも緩めることはできるのですが、針を使った方が奥までグッと届く感覚があります。神経の終末がある場所がトリガーになって鈍痛を起こしていることがあり、そこにアプローチすると、いつもより深くグングン来るような感覚を持たれる方が多いです。この日もその手応えを確認しながら進めました。
続いて、肩甲骨のまわりに移っていきました。
超音波で肩甲骨間の老廃物を削る
背中に触れていくと、肩甲骨の間、いわゆる肩甲間部分にゴリゴリとした感触がはっきりありました。ここが硬くなると呼吸が浅くなり、呼吸が浅いことで胸郭が広がらず、さらに硬くなるという相互の関係があると感じています(6)。ですので、超音波を使ってこのゴリゴリを削り流すという工程に入りました。ご自身の手や指でやると、皮膚を傷つけてしまうリスクがあるので、超音波の方が安全に深いところに届くと考えています。実際にジェルを塗って当ててみると、肋骨以上に肩甲骨のところがゴリッと出てきて、動きの悪さが確認できました。
施術の途中で、脈も確認しました。
ホットパックと脈で消耗を確認
背中を一度拭き取ってから、ホットパックで背中を温めていきました。挟んで温めながら、脈を取らせていただきました。もうほてっている状態で、脈が弱く早い感じでした。これは体が消耗しているサインだと私は受け取っています(7)。ですので、この日は熱を抜きながら、深いところに残っている硬さを丁寧に緩めていく方向で組み立てました。仰向けに戻ってもらった後は、「背中がすっきりした」というご感想もいただき、肩甲骨まわりの動きが取り戻せたことを確認できました。
こうした施術のプロセスから、私が受け取ったことをお話しします。
施術を通じての考察 施術を通じて、この方の体が示していたものと、ご自身でできるケアの方向性を整理します。
肩甲骨の動きと呼吸の深さ
今回、肩甲骨の間のゴリゴリを取ったことで、「背中が楽になった」というご感想をいただけました。ここが硬いままだと、呼吸が浅くなり、深い呼吸で全身に酸素を回すという体の基本機能が落ちてしまいます(8)。呼吸が浅くなると熱もこもりやすくなり、熱がこもると呼吸がさらに浅くなるという循環に入りやすい。ですので、この方の場合は肩甲骨まわりを緩めることが、皮膚の症状にもつながる大切なポイントだと感じています。
こうした体の状態を、ご自身で確かめる方法もお伝えしました。
耳で冷まし加減を確かめる自己管理
頭の熱を冷ますのにアイスノンをお使いになっているというお話でしたので、その使い方について一つご提案をしました。しっかり冷やした後、30分ほど経ってから耳を触ってみて、冷たさがぶり返さなければ十分に冷まし切れたと判断できます。逆にぶり返している場合は、冷ましたけれど冷み切っていない状態だと受け取ってもらうと、次に何をどこまでやればいいかが変わってきます。この指標があるだけで、日々のケアの精度が変わっていくと感じています。
さらに、この時期特有の気候変化にも注意が必要です。
気温の急変に備える視点
今週は涼しい方でしたが、お盆時期は本来一番暑くなる時期です。特に気をつけていただきたいのが、ゲリラ豪雨の後の急な暑さや、涼しくなってから急に気温が上がる場面です(9)。気温そのものは高くなくても、涼しさから急な暑さへの変化幅が大きいと、体はうまくついていけずにやられてしまうことがあります。ですので、気温の数字だけでなく、その変化のパターンにも意識を向けていただけたらと思っています。
まとめ
夏の汗で痒みが出るという症状は、皮膚だけを見ていると原因が分かりにくいことがあります。今回の症例では、湿度が高いのに肌が乾くという違和感を入り口に、熱こもりと肩甲骨まわりの硬さ、そして呼吸の浅さという、体の内側で起きているつながりを整えていきました。
耳の温度、脈のリズム、呼吸の深さ。ご自身の身体で確かめられる指標を一つでも持っていただくと、日々のケアが「なんとなく」から「見立てのある行動」に変わっていきます。皮膚の上に出ているサインを、皮膚だけで追わない。体全体のめぐりを整えていくことで、皮膚は自然と落ち着いていく場所を見つけてくれると、私は感じています。
同じように、湿度があるのに乾く、汗をかくと目の周りが痒くなる、というお悩みを抱えていらっしゃる方は、まずご自身の耳の温度を触ってみるところから始めてみてください。
エビデンスに基づく考察
本症例で提示された9つの臨床観察について、PubMed中心の文献照合を行った結果、9項目中8項目でエビデンスによる裏付けが確認された一方、1項目については本ソース内に直接的な文献が見当たらなかった。
まず、皮膚と神経・循環の接続については強い裏付けが得られた。(1) 発汗時に帯状の掻痒感が背部に広がるという観察は、小線維神経障害の症例において体幹背部が最頻発部位であり、発汗異常と掻痒が同一部位で連動して出現することを示す観察研究(L-001、L-002)により支持される。(2) 高湿度環境下でも皮膚が乾燥する現象は、皮膚表面温度とTEWL(経表皮水分蒸散量)の正の線形相関を示す観察研究(L-003〜L-005)で説明可能であり、外的湿度以上に内的熱負荷が水分喪失を規定するという生理学的機序を裏付ける。
熱調節と自律神経の指標については、(3) 耳介・鼓膜温を頭部うっ熱の指標とする視点が、鼓膜温を脳温指標として位置付ける臨床研究群(L-006〜L-008)により補強された。(7) 弱く早い脈拍を消耗のサインとする臨床観察も、温熱環境下での迷走神経抑制と心拍数増加を示す生理学実験(L-016)、および自律神経疲弊状態での心拍・鼓膜温高値を示す臨床研究(L-017)により裏付けられる。
呼吸と胸郭可動性の循環については、(6)(8) の観察が胸郭拡張制限による肺機能低下を示す観察研究(L-014、L-018)と、刺鍼・ストレッチによる可動域改善のRCT(L-015、L-019)によって多面的に補強された。
環境要因については、(5) 曇天でも紫外線が眼に到達するとの指摘が、曇天時に快晴時比60〜80%以上のUVBEが到達することを示す観測研究(L-009)と、紫外線角膜炎の29%が曇天下で発生することを示す疫学研究(L-010)により定量的に裏付けられた。(9) 気温急変が体に負担を課すという視点も、前日との気温変動を循環器・自律神経の独立したストレス因子とする疫学研究(L-020)と、自律神経不全状態での気候変化不適応を示す臨床研究(L-021)で補強された。
一方、(4) のぼせによる粘膜乾燥と眼疲労の関連については、本ソース内に該当する直接的な文献が確認できず、今後の検証課題となる。ただし、頭部うっ熱の指標としての鼓膜温上昇(L-006〜L-008)と皮膚温上昇に伴うTEWL亢進(L-003〜L-005)は、粘膜組織にも同様の水分喪失が及ぶ可能性を間接的に示唆しており、臨床経験ベースの仮説として位置づけられる。
参考文献・調査結果
(1) 汗と痒みが同時に出て帯状に広がる場合、体の深部に熱や停滞が残っている可能性がある
文献状態:あり
L-001:Flores S et al. (2015). Abnormal sweating patterns associated with itching, burning and tingling of the skin indicate possible underlying small-fibre neuropathy. The British journal of dermatology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25597261/
(邦題:痒み・灼熱感・チクチク感を伴う異常発汗パターンは小線維神経障害の存在を示唆する)
引用箇所:灼熱感・痒み・しびれ・チクチク感を有する患者には異常な発汗パターンがあり、症状発現部で発汗しないことが多いと報告されている(66%で異常所見あり)。
該当論点:発汗と掻痒が同一部位で連動して出現するという本文(1)の観察を、発汗異常と感覚異常の同時発現という神経学的機序で裏付ける。
L-002:Brenaut E et al. (2015). Pruritus: an underrecognized symptom of small-fiber neuropathies. Journal of the American Academy of Dermatology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25484269/
(邦題:掻痒は小線維神経障害の見過ごされた症状である)
引用箇所:小線維神経障害患者の68.3%に掻痒が観察され、感覚・自律神経症状を伴う場合は主症状として認識され得る。
該当論点:体幹背部(64%)が最頻発部位で発汗や熱負荷が誘発因子となるという疫学知見が、肩甲骨から腰への帯状分布を示した本文(1)を補強する。
(2) 湿度が高い環境で肌が乾燥する現象は、体内の熱こもりによる水分蒸散のサインになり得る
文献状態:あり
L-003:Halkier-Sørensen L et al. (1991). The relationship between skin surface temperature, transepidermal water loss and electrical capacitance among workers in the fish processing industry. Contact dermatitis. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1893687/
(邦題:魚類加工業労働者における皮膚表面温度・経表皮水分蒸散量・電気容量の関係)
引用箇所:皮膚表面温度とTEWLの間には直線的な正の相関が、温度と静電容量の間には直線的な負の相関が観察された。
該当論点:皮膚温上昇がTEWLを増加させるという知見が、体内熱こもりが皮膚から水分を蒸散させているとの本文(2)の見立てを直接的に裏付ける。
L-004:Werner Y et al. (1985). Transepidermal water loss in dry and clinically normal skin in patients with atopic dermatitis. Acta dermato-venereologica. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2408409/
(邦題:アトピー性皮膚炎患者の乾燥皮膚および臨床的に正常な皮膚における経表皮水分蒸散量)
引用箇所:バリア障害領域では乾燥皮膚のみならず臨床的に正常に見える皮膚領域においてもTEWLが有意に上昇していた。
該当論点:見た目には正常な皮膚でも水分蒸散が亢進しているという知見が、湿度があっても乾燥感を訴える本文(2)の臨床像を補強する。
L-005:Yosipovitch G et al. (1998). Time-dependent variations of the skin barrier function in humans: transepidermal water loss, stratum corneum hydration, skin surface pH, and skin temperature. The Journal of investigative dermatology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9424081/
(邦題:ヒトの皮膚バリア機能の時間依存的変動:経表皮水分蒸散量・角層水分量・皮膚表面pH・皮膚温)
引用箇所:TEWL・皮膚表面pH・皮膚温には有意な日内リズムがあり、夕方から夜間の温度上昇に伴い水分蒸散が増加する。
該当論点:皮膚温上昇がバリア透過性と水分蒸散を高めるという時間軸データが、熱こもりと乾燥感の関連を示す本文(2)を補強する。
(3) 耳の温度は体の熱こもり(のぼせ)を確かめる指標として使える
文献状態:あり
L-006:Murakawa K et al. (1995). Changes of tympanic temperature by stellate ganglion block. Masui. The Japanese journal of anesthesiology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7637158/
(邦題:星状神経節ブロックによる鼓膜温度の変化)
引用箇所:鼓膜温はヒトの脳温の妥当な指標として提唱されており、脳冷却の機序としてカウンターカレント熱交換が示唆されている。
該当論点:鼓膜・耳介部の温度測定が脳温および頭部熱鬱積の有効な指標となる知見が、耳を触って熱こもりを確認するという本文(3)の臨床手技を裏付ける。
L-007:Koehn J et al. (2012). Head and neck cooling decreases tympanic and skin temperature, but significantly increases blood pressure. Stroke. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22627986/
(邦題:頭頸部の冷却は鼓膜温と皮膚温を低下させるが血圧を有意に上昇させる)
引用箇所:頭頸部の局所冷却により鼓膜温は顕著に低下し脳内低温を誘導し得るが、深部体温には大きく影響しなかった。
該当論点:頭頸部冷却で鼓膜温を選択的に下げられるという実験結果が、耳の温度で頭部の冷却状態を確認するという本文(3)の判定法の妥当性を補強する。
L-008:Hodges GJ et al. (2018). Effect of passive heat exposure on cardiac autonomic function in healthy children. European journal of applied physiology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30069604/
(邦題:健康児童における受動的熱曝露の心臓自律神経機能への影響)
引用箇所:温熱環境下では平均皮膚温・鼓膜温・心拍数が有意に上昇し、平均動脈圧は低下した。
該当論点:熱ストレス下で鼓膜温が上昇するという生理学的知見が、耳の温度をのぼせのサインとして読み取る本文(3)の実用性を裏付ける。
(4) のぼせで粘膜(目・耳・鼻・口)が乾くと目の疲労が出やすくなる
文献状態:なし
補足説明:本ソース内では、頭部うっ熱に伴う粘膜(目・耳・鼻・口)の水分喪失と眼疲労を直接的に結び付ける文献が確認できなかった。Gem②では本(n)に対しトリガーポイント刺鍼関連の文献(L-011〜L-013)が紐付いていたが、これらは施術手技の除痛機序に関する内容であり、粘膜乾燥と眼疲労の因果を扱うものではなかった。
考察:ただし、鼓膜温上昇を頭部うっ熱の指標とする知見(L-006〜L-008)と皮膚温上昇に伴うTEWL亢進の知見(L-003〜L-005)は、粘膜組織においても類似の水分喪失が生じる可能性を間接的に示唆する。粘膜と皮膚は連続する被覆組織であり、熱負荷下での局所水分喪失は生理学的に一貫する仮説として、今後の検証課題に位置づけられる。
(5) 曇りの日でも雲を通して紫外線が届き、油断すると目が紫外線を浴びやすい
文献状態:あり
L-009:Parisi AV et al. (2004). Cloud cover and horizontal plane eye damaging solar UV exposures. International journal of biometeorology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15257451/
(邦題:雲量と水平面における眼傷害性紫外線曝露)
引用箇所:曇天時の測定スペクトルのうち85%が快晴時比0.6以上、76%が0.8以上の紫外線照射量を示した。
該当論点:曇天下でも快晴時比60〜80%以上の生物学的有効紫外線が眼部に到達するというデータが、曇天時こそ目が紫外線を浴びやすいとの本文(5)を定量的に裏付ける。
L-010:McIntosh SE et al. (2011). Ultraviolet keratitis among mountaineers and outdoor recreationalists. Wilderness & environmental medicine. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21396859/
(邦題:登山者・野外活動者における紫外線角膜炎)
引用箇所:紫外線角膜炎の29%は曇天または視界不良の条件下で発生していた。
該当論点:曇天下では眩しさが緩和され防護行動が解除されることによる眼傷害発生率が示された疫学データが、眩しくない曇天時こそ油断で紫外線を浴びるとの本文(5)を補強する。
(6) 肩甲骨間の硬さは呼吸を浅くし、呼吸の浅さがさらに硬さを生む相互作用がある
文献状態:あり
L-014:Sahin G et al. (2004). Respiratory muscle strength but not BASFI score relates to diminished chest expansion in ankylosing spondylitis. Clinical rheumatology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15168144/
(邦題:強直性脊椎炎における胸郭拡張性の低下は呼吸筋筋力と関連するがBASFIスコアとは関連しない)
引用箇所:強直性脊椎炎では主として胸壁関与の制限(胸郭拡張性の低下)により肺機能が変化する。
該当論点:胸壁可動性の制限が肺換気機能を低下させるという知見が、肩甲間部の硬さが呼吸を浅くするとの本文(6)の生体力学的観察を裏付ける。
L-015:Wilke J et al. (2014). Short-term effects of acupuncture and stretching on myofascial trigger point pain of the neck: a blinded, placebo-controlled RCT. Complementary therapies in medicine. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25440373/
(邦題:頸部筋筋膜トリガーポイント痛に対する刺鍼とストレッチの短期的効果:盲検プラセボ対照RCT)
引用箇所:刺鍼+ストレッチ施行5分後、前額面および横断面の可動域がプラセボと比較して有意に拡大した(p<0.05)。
該当論点:物理的介入で可動域が即座に改善するというRCT結果が、肩甲骨まわりを緩めることで呼吸循環に介入できるとの本文(6)の臨床方針を補強する。
(7) 脈が弱く早いのは体の消耗を示す指標になる
文献状態:あり
L-016:Hodges GJ et al. (2018). Effect of passive heat exposure on cardiac autonomic function in healthy children. European journal of applied physiology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30069604/
(邦題:健康児童における受動的熱曝露の心臓自律神経機能への影響)
引用箇所:軽度高体温は児童の心臓自律神経制御に顕著な変化をもたらし、迷走神経の引き下げが自律神経応答として生じる。
該当論点:熱負荷下で迷走神経が抑制され頻脈が生じるという生理学的知見が、細く早い脈を消耗のサインとする本文(7)の脈診解釈を裏付ける。
L-017:Wyller VB et al. (2007). Abnormal thermoregulatory responses in adolescents with chronic fatigue syndrome: relation to clinical symptoms. Pediatrics. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17606539/
(邦題:慢性疲労症候群の青年における体温調節反応異常と臨床症状の関連)
引用箇所:安静時においても慢性疲労症候群患者はノルアドレナリン・心拍数・アドレナリン・鼓膜温が対照群より高値であった。
該当論点:自律神経疲弊状態で心拍数と鼓膜温が同時に高値を示すという知見が、熱と消耗が同居した脈を読み取る本文(7)の臨床観察を裏付ける。
(8) 呼吸が浅くなると熱がこもりやすく、熱こもりがさらに呼吸を浅くする循環がある
文献状態:あり
L-018:Sahin G et al. (2004). Respiratory muscle strength but not BASFI score relates to diminished chest expansion in ankylosing spondylitis. Clinical rheumatology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15168144/
(邦題:強直性脊椎炎における胸郭拡張性の低下は呼吸筋筋力と関連するがBASFIスコアとは関連しない)
引用箇所:強直性脊椎炎では胸壁関与の制限により肺機能が変化する。
該当論点:胸郭可動性の制限が浅小呼吸を招くという知見が、呼吸の浅さと熱こもりの循環を指摘する本文(8)の生体力学的側面を裏付ける。呼気を介した熱放散低下の直接的データは本ソース内には含まれず、機序全体は生理学的推論に依拠する。
L-019:Wilke J et al. (2014). Short-term effects of acupuncture and stretching on myofascial trigger point pain of the neck: a blinded, placebo-controlled RCT. Complementary therapies in medicine. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25440373/
(邦題:頸部筋筋膜トリガーポイント痛に対する刺鍼とストレッチの短期的効果:盲検プラセボ対照RCT)
引用箇所:刺鍼とストレッチの組み合わせは頸部の運動性を改善しトリガーポイント痛を短期的に軽減する適切な治療選択肢となり得る。
該当論点:物理的介入で肩甲帯・頸部の運動性が改善するという知見が、循環を断ち切る介入点として肩甲骨まわりの弛緩が有効であるとの本文(8)の視点を補強する。
(9) 気温の急変(涼しさから急な暑さへの変化)は絶対値以上に体への負担が大きい
文献状態:あり
L-020:Ma P et al. (2021). Effect of diurnal temperature change on cardiovascular risks differed under opposite temperature trends. Environmental science and pollution research international. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33768454/
(邦題:日々の気温変動が循環器リスクに与える影響は温度変動の方向により異なる)
引用箇所:前日との気温変動(TCN)は循環器疾患の重要なトリガーであるが、季節性温度傾向による修飾効果はほとんど考慮されていない。
該当論点:前日との気温変動が循環器と自律神経の独立したストレス因子となるとの疫学知見が、気温の絶対値ではなく変化幅そのものが負担となるとの本文(9)の指摘を裏付ける。
L-021:Wyller VB et al. (2007). Abnormal thermoregulatory responses in adolescents with chronic fatigue syndrome: relation to clinical symptoms. Pediatrics. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17606539/
(邦題:慢性疲労症候群の青年における体温調節反応異常と臨床症状の関連)
引用箇所:片手冷却時、末梢皮膚血流の低下が少なく血管収縮イベントは低温で生じ、鼓膜温はより低下した。
該当論点:自律神経不全状態で局所温度変化への適応が不十分となる知見が、気候急変時に体温調節が追いつかず疲弊するとの本文(9)を補強する。
ページ監修者:阿部英雄
英気治療院代表
【保有資格】
・鍼灸あん摩マッサージ指圧師
・はり師、きゅう師
・アスレチックトレーナー
・電磁波測定士1級
・サプリメントアドバイザー
・スキンケアアドバイザー、カウンセラー
・統合医療認定師
【学会発表・研究会発表】
テーピングと温熱療法を用いた足部へのバランス改善による下肢掻痒感へのアプローチ
手技療法による内臓調節と姿勢調節を目的と頸部と上肢のアトピー性皮膚炎1症例について
鍼灸パルスと手技療法による筋緊張緩和によって背部掻痒感が緩和した1例。
アトピー性皮膚炎の多元的アプローチによる1症例
【書籍】
・女性自身 湯たんぽケア
・Tehamo フォーカルジストニアについての考察
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